幽霊と遭遇した!・・・ ?
つい先日、仲の良い喧嘩友達でもある大・大・大先生(私の写真の師匠の兄貴分の師匠)がネパールはカトマンズのホテルの屋上で風景を撮影中にあやまって転落して死んでしまった。
日本でも新聞、テレビ、ラジオ等で報道されたらしく、友人からの電話で知らされたが信じられなかった。慌てて新聞を見て確かめはしたが、それでも半信半疑のまま信じられなかった。
何日も頭の中がもんもんとして時を過ごしたが、後日、東京でお別れ会が催され師匠と二人黒いスーツを身にまとい半信半疑の気持ちを確かめる為に出かけていった。
黒縁の中に収まった大・大・大先生と対面した、黒縁の額の中で何事もなかったように綺麗なよそ行きの顔で笑っていた、これは現実なんだと自分に言い聞かせ、懐かしい思い出がよみがえり涙が止めどもなくこぼれ落ちてきた、葬儀に合わせたように空は曇り、大風をともない雨が降って来た。一緒に参加した私の師匠と外に出て二人して天を仰ぎ、雨に濡れながらタバコを吸い、二人してもう一度泣いた。冠婚葬祭用の黒いスーツも雨と涙で濡れていた。
それから半月、師匠から電話があり大・大・大先生の家に形見分けと必要の無くなった写真用品などを引き取りに行くことになった。
私の車(ボルボのワゴン)一杯に荷物を積み込みさあー帰ろうという時、エンジンがかからなくなってしまった、セルモーターは掛かるのだがエンジンが掛からない、ここ10年のうちバッテリーが上がった時以来、初めての事である、直ぐに大・大・大先生のいたずらに違いないと助手席の師匠と笑って話をした、エンジンを休ませ20分位ねばってみたがかからない。
「気の弱い大・大・大先生のことだからJAFに電話したらエンジンは掛かりますよ」と話しながら仕方なくJAFに電話を入れた。
「恐れ入ります、JAFの会員の者なのですがエンジンが掛からないのですが?」
「どういう状況でしょうか?」
「あのですね、こんな感じなのですが」とエンジンをかけてみるとエンジンが掛かった!
「あ~あ、すいません!エンジン掛かりました、おさがわせしてすみません、ありがとうございました。」
やっぱり、間違いない!・・・?
次の日も、この日に積みきれなかった荷物を引き取りに私の車で師匠と友人の二人で出かけて行き、荷物を積み込みさあー帰ろうとした時やっぱりエンジンが掛からなくなったそうだ。JAFに電話して私の車を私の行きつけの修理工場まで牽引して貰い、修理工場でエンジンを掛けた所、エンジンはなんなく掛かったと電話があった。心配なので点検して貰うようにお願いした。
「たぶん電気回路の故障だと思いますがハッキリした所は解らないですね・・・」
やっぱり、間違いない!・・・?
この世とおさらばしても楽しましてくれるやないですか!
この後、エンジンは快調である。
心からご冥福をお祈りしています。
合掌。