はじめに
2000年7月~8月の1ケ月間、「人に貴賎をつけてほしくない」との願いを込めて、永井一家3人(父、息子、娘)と友人の4人でインド・ネパールを旅してきました。子供は嫌がっていたのですが、永井一家でマザー・テレサの身障者の施設でボランティアも経験しました。そして2001年3月、4年かかって息子・貴年が高校を卒業し、卒業と同時に一人でインド・ネパールに旅立ち7ケ月かかって、旅をしてきました。息子が“父に守られてではなく自分一人の足で歩きたい”ということから自分の稼いだ金で旅が始まり、途中いろいろなことがありましたが無事帰ってきました。
この本の内容は、第一章・第二章・第三章とあります。
- 第一章:「貴年」
- 20歳という大人の仲間入りに向けて、親である私が、今までかかって聞き、習い、憶えた、貴い年を過ごすための、知識や智恵を伝え送る。
- 第二章:「TAKATOSHI」
- 貴年が歩いた、7ケ月間のインドと日本のメールのやりとり。そしてカメラマンの私が初めて見たインド・ネパールの写真。
- 第三章:「タカトシ」
- 私の尊敵する、123人(いち・にーの・さん)の方達に第一章と第二章を読んでいただいてコメント・メッセージ、生き方の智恵・座右の銘などを短くまとめて書いていただきました。
すべての人が「生きる」ということが初めてのことです。子供を持つ私ですら子供が知っているのに、私が知らないなんてことが多々あります。いまだに、たくさんの人に教わっています。生きていると恥もかきます。良い生き方のできない人は、良い死に方もできない、といいます。そして地球の3分1の人達が正直な人になれば、この世には戦争も起こらず平和に過ごせるらしいです。ついて行くのが大変なくらい、時代は急速に進んでいます。しかし生きていかなくてはなりません。
この本を何らかの緑で手に取られた方々には、この白い本か手垢で汚れ、一つ一つ黒く塗りつぶし、最後には燃して、あなたの体温の一部となることを願ってやみません。一人でも多くの方々に読まれることを願っています。
そして、この本が、貴い年を過ごすために少しでも役にたてれば、しあわせです。
2002年1月25日 永井守 44歳